"リアル天下一武道会" 第2回一騎討から10年~白木大輔優勝で感動のフィナーレに
"リアル天下一武道会" 第2回一騎討から10年~白木大輔優勝で感動のフィナーレに
一騎討

2015年5月17日、「変幻自在のトリックスター」として一時代の格闘技ブームを支え、現在は参院選出馬を表明している須藤元気さんがプロデュースをする柔術大会として開催されたのが、「一騎討」だ。
足立区のお寺「善立寺」境内に試合場を設置し、"リアル天下一武道会"と呼ばれた同大会。須藤さんが立案した「武道というクールジャパンを世界へ」というコンセプトのもと、試合前には住職による祈祷が行われ、選手はお寺の本堂から階段を下りて入場、試合中は三味線が流れるなど「和」に徹底的にこだわったエンターテインメントとして大会を催した。

そんな「一騎討」は、第1回大会(2014年8月)ならびに第2回大会(2015年5月)が行われており、2025年5月17日は、第2回から10年という節目にあたる。

第1回大会同様、トップの柔術家や組技系武道家を集めた第2回大会。審判団には、中井祐樹先生や植松直哉先生、小野卓弥先生が名を連ね、無差別級トーナメントとワンマッチを実施している。

無差別級トーナメントには、白木大輔(当時は杉江大輔)をはじめ、岡本裕士、石毛大蔵、チョイ・ワンチョイ、チャールズ・ガスパー、当時は総合格闘家でもあった横井宏考、サンボのトップ選手=菊地嘉幸、峯望実らが参戦。ワンマッチには、第1回大会を制覇した細川顕、リザーブマッチには、宮地一裕も出場している。
現在もマスターカテゴリーで戦っている者もいれば、指導者やジムの経営者として頑張っている者もいる。
結果はご存知の通り、白木が3試合連続一本勝ちで優勝。とくに初戦の横井戦では、横井が立った状態で襟絞めを極めるなど神がかり的な強さを見せたのだった。

スペシャルワンマッチでは、細川対渡部拳士郎の一戦が実現。渡部が驚異の粘りで細川の腕十字を何度もエスケープする姿が印象的だったが、試合は細川が貫録の勝利を挙げている。

そして、大会は感動的なフィナーレを迎えた。
この年の1月、愛娘・優希さんを心臓病で亡くしている白木は、トーナメント決勝戦でチャールズを破ると、思わず空を見上げた。
白木は、大会後のスピーチで、優希さんの名前を由来とした「CARPE DIEM HOPE(カルペディエム・ホープ)」の立ち上げを発表しているが、そのスピーチは、動画のロングバケーションに収録されているので、ぜひチェックしてほしい。

現在の白木はというと、カルペディエム道場3店舗を岐阜(ホープ)と名古屋と立川に構え、自身も積極的に試合出場するなどアグレッシブに活躍中であり、ある意味で柔術界のホープ(希望)になっている。
●一騎討(ショートバージョン)
●一騎討(ロングバージョン)