IBJJF CROWN出場のイゴール・タナベ「まさか呼ばれるとは思ってなかった。本当に嬉しいです」
IBJJF CROWN出場のイゴール・タナベ「まさか呼ばれるとは思ってなかった。本当に嬉しいです」
IBJJF CROWN

IBJJFのプロイベント「CROWN」にイゴール・タナベ(IGLOO)の出場が決定した。
この大会は、IBJJF唯一のインビテーショナル(招待制)イベントであり、IBJJF主催大会で顕著な実績を残した選手のみが出場できる賞金トーナメントだ。
今回、イゴールは日本はもちろん、アジア地域全体を通して初めて出場する選手となり、“アジア代表”とも言える栄誉を手にした。
6月に日本で開催されたのIBJJFアジア以降、イゴールは海外のプロマッチへの出場が続いており、これからはUAE ⇒ イギリス ⇒ アメリカと転戦するハードスケジュールをこなす予定だ。
とはいえ、それだけ世界各地からオファーが舞い込んでいるということで、まさに今が旬の選手である証拠でもある。
この過密日程を乗り越えた先には、さらなる飛躍が待っているに違いない。
そんなイゴールにIBJJF CROWN出場が決まった今の心境を聞いた

――IBJJF CROWN出場が決まりました。今の気持ちは?
イゴール:いやー、本当に嬉しいですね。話は少し前から聞いていたんですけど、プロモーターって「出してあげるよ」と言っておいて、最終的に出られないこともよくあるじゃないですか。特に僕たち日本の選手は、まだ世界的な注目度が高いわけではないので、正直、選ばれるとは思っていませんでした。だからあまり期待もしてなかったんですけど……まさか本当に呼ばれて。嬉しいですね。
――このIBJJF CROWNという大会にはどんなイメージがありますか?
イゴール:IBJJF CROWNは選ばれた選手しか出られない特別な大会ですよね。簡単にいえばIBJJFが認めた“その階級のトップ”だけが出場できる。ヘビー級なら、世界のトップ8くらいが集まるような感じだと思います。自分をそこに入れていいのか分からないけど(笑)、そういうレベルの大会だと思っています。
――そのヘビー級には宿敵ともいえるロベルト・ヒメネスもいます。対戦については?
イゴール:そうですね、彼も含めて全員レベルが高いので、誰が相手でも気を抜けません。でも、もしロベルトと決勝で当たれたら、すごく興味深いですよね。僕が初めて出たムンジアルの決勝戦も相手はロベルトで、あのときは負けちゃったんですけど、10年後にCROWNの決勝でまた彼と戦えたら、本当に感慨深いです。
――今大会に招待された理由はどこにあると思いますか?
イゴール:やっぱりIBJJFアジアのおかげだと思います。正直、それまでIBJJFの人たちの中では、僕の存在が少し薄れていたと思うんですよ。でもIBJJFアジアで活躍して「あ、イゴールが戻ってきた」と思ってもらえた。あの大会が間違いなく今回のきっかけですね。

6月に開催されたIBJJFアジアではスーパーヘビーで当時はチームメイトだった田中大成とクローズアウト。

オープンクラスでは決勝戦でアンディ・ムラサキにアドバンテージ差で敗れたものの、好勝負を展開し、この試合ぶりが今大会の招聘に繋がった。
――最近はノーギのプロマッチが続いていましたが、今回のギありの試合はどうでしょう?
イゴール:本当はもっとギの準備したかったです。でも、こういうチャンスは滅多に来ないですし、神様が何かの理由でこの機会を与えてくれたと思っています。できることも、できないことも全部受け入れて、今のベストコンディションで挑みたいですね。もともと来年のヨーロピアンからまたグランドスラムに出ようと思っていたので、今回の試合もその流れの中にうまくつながると思います。タイミングとしてはすごく良かったです。
――海外の大会が続いていますが、日本との違いを感じますか?
イゴール:やっぱり海外では完全にアウェーですね。フライトでの移動も多くて疲れるし、食事も違う。でも、僕は海外遠征が大好きなんですよ。若い頃から大会でいろんな国に行ってきたので。やっぱり海外の方が競技の熱量やレベルは高いです。日本でも柔術をもっと盛り上げたいと思ってますけど、今はまだ海外の方が一歩先を行ってると感じますね。

イゴールは今月はドバイで開催のQUINTETに出場し、来月はイギリスでポラリス、アメリカでIBJJF CROWNと海外のプロマッチ出場が続く。
――今回、アジアエリアで初のIBJJF CROWN出場選手となりました。どんな思いですか?
イゴール:そうですね。やっぱり結果を残すだけじゃなくて、“レガシー(遺産)”を残したいと思っています。たとえば、最年少で殿堂入りしたことも自分の中では一つのレガシー。そして今回、アジアの選手として初めてIBJJF CROWNに出場できるというのも、また新しいレガシーの一歩だと思っています。これから何年も続く大会の中で、“最初の日本代表”として名前を残せるのは、本当に光栄です。
――最後に今大会参戦へ向けての意気込みをお願いします。
イゴール:海外の舞台に、自分の名前をしっかり刻みます。みなさん、ぜひ応援よろしくお願いします!

「IBJJF CROWN 2025」
日程:11/23(日)
会場:ウォルターピラミッド(ロサンゼルス・ロングビーチ)
※今大会はFlograpplingで視聴可能
■大会詳細はコチラから!
