海外グラップリング大会WNO出陣のイゴール・タナベ「日本を代表してちょっと勝ってきます」
海外グラップリング大会WNO出陣のイゴール・タナベ「日本を代表してちょっと勝ってきます」
WNO

MMAから柔術へ回帰したイゴール・タナベ(IGLOO)の次戦が決まった。
その舞台はなんとアメリカはフロリダで開催されるプログラップリングイベント「WNO」だ。
この「WNO」の正式名称は「Who's Number One」で、その頭文字を取って「WNO」と略されている。
今大会に日本から出場のイゴールは先月にIBJJFアジアで柔術復帰を果たしたばかりで、この短い期間で柔術からグラップリングにコンバートを果たす。
そして今大会ではギとノーギで世界王者になっている強豪のルーズベルト・ソウザとの対戦になるが、その意気込みを聞いた。

「日本を代表してちょっと勝ってきます」
──今回はWNOの出場決定、おめでとうございます。WNO=フーズ・ナンバー・ワン、ここでルーズベルト・ソウザとの対戦です。これはいつ頃決まった試合なんでしょうか?
イゴール:1週間半くらい前ですかね。IBJJFアジアが終わって、最初はUFC BJJというのも話があったんですけど、それがなくなって。そこでWNOの話が来て、そこから早かったですけどね。
──ルーズベルト・ソウザはもともとファイトスポーツで、今回の大会があるマイアミはファイトスポーツがあるエリアです。そこに乗り込んで試合することになります。
イゴール:もうそこは慣れてますよね、ほとんどやっていたのが敵地なんで。地元はブラジルだし、今はもう慣れてるんですけど、子供の頃から乗り越えてきたので、そこには違和感ないですよね。

ルーズベルト・ソウザはADCCでリダ・ハイサムにも勝利している強豪だ。
──イゴールの出世試合となったトミー・ランガカーとの試合も敵地・イギリスに乗り込んで一本勝ちしましたしね。
イゴール:そうなんですよ。やっぱり、そこに関しては何も違和感はないですけどね。日本に海外の選手を呼んで勝つのもいいんですけど、敵地に行って日本の実力を、日本の柔術のレベルを見せるのもまた面白いんじゃないですかね。
──今回の相手のルーズベルト・ソウザは今年のムンジアルのウルトラヘビーのチャンピオンです。かなり体格差はあるんじゃないでしょうか。いまイゴールは何キロくらいですか?
イゴール:95キロですね。多分20キロくらいの差があることを想定してますね。
──いま15キロくらい軽い状態ですが、それだけ体重差があるにも関わらず、まだ体を絞っているそうですね。
イゴール:自分も絞った方が動きもいいし、今回の試合は別に体重制限ないですかね。そもそもこの試合の後の1ヵ月後にはJBJJF全日本もあるし。だから別に変わらずやってる感じですね、ずっと節制してるんで。一瞬、110キロまでいってしまったから、そこからずっと節制してるんです。
──やっぱり110キロと今の95キロだと動きは全然違いますか?
イゴール:いやもう比べ物にならないですね。だってIBJJFアジアの練習に入った時は108キロとかだったんですけど、試合をやめちゃおうかなと思ったんですよ、動けなさすぎて。本当に戻らないなと思ったんで、絶望的だったです。
──イゴールは“ファット忍者”っていうだけあって素早いスピードが持ち味ですからね。大きい体だけども動きは速い。そこを活かしていくと。
イゴール:そうですね。完全にそこを活かそうかなと思って、早めに試合を終わらせたいですね。
──今回は久しぶりのノーギマッチですが、いつぶりのノーギマッチですか?
イゴール:プロマッチは2023年の「UNRIVALED 2」での vs ジェイコブ・カウチ以来、2年半ぐらいですね。でもそんな感覚ないですね。久しぶりと言われてみれば久しぶりだったんですけど、MMAとかも出てたんで、試合とかの緊張はあまりないです。

イゴールは2023年の「UNRIVALED 2」以来のグラップリング・プロマッチ出場となる。
──いままでのイゴールはMMAがあって、グラップリングがあって、柔術があってっていう、いろんなものをずっと並行してやったわけじゃないですか。
イゴール:そうですね。でも柔術はあんまりできてなかったですよね。MMAとグラップリングはやったんですけど柔術はどうしてもちょっと取らないといけなかったですね。時間を有効活用するために。
──今はWNOのためにグラップリングをやってると。
イゴール:グラップリングと柔術、両方やってますね。
──もう試合までもう少しです。準備はどうですか?
イゴール:準備もそうですけど、アメリカに行くことがまだ信じられないですね。もう長年行ってないんで。アメリカは全てが好きですね。国が好きですね、人もそうですけど。食べ物もそうですし、雰囲気が好きですよ。フリーダムというか。アメリカ行くのがまず楽しみです。それがまず本当に行けるのかなって感じです。
──今回セコンドとか家族とかどうするんですか?
イゴール:イングリッジが一緒に行きます。今回、子供たちはちょっとお預けですね。子供がいないのはめちゃくちゃ寂しいです。本当は子供も連れて行きたかったです。今回は金銭的な問題で連れて行けないですけど、来年のムンジアルとかは必ず連れて行きたいなと思ってます。
──ルーズベルト・ソウザの印象はどうでしょう?
イゴール:パワフルですよね。しかもでかいのに動けるという感じなんで、さらに自分が動かないといけないなって感じですよね。
──イゴールも大きいですが、ルーズベルト・ソウザはさらに輪をかけて大きいですね。ルーズベルト・ソウザはギとノーギで世界王者になってて、今年のムンジアルのチャンピオン。そして敵地・マイアミに乗り込んで挑んでいくということになります。
イゴール:最高じゃないですか!こういうの大好きなんで。フリーなところでやるのが一番モチベーション上がる気がするんですよね。
──IBJJFアジアが終わって、この2週間ぐらいの短い期間でグラップリングに切り替えないといけないんですが、そこは大丈夫ですか?
イゴール:最初はちょっと苦戦したんですけど、ノーギはずっとやってたんで。練習を再開したらすぐ感覚は取り戻したんで、もう準備はできてますね。フィジカルもやってるし、ルーズベルト・ソウザは相手にとって不足なし、本当に最高の相手です。日本を代表してちょっと勝ってきます(笑)

「WNO29」
ルーズベルト・ソウザ vs イゴール・タナベ
7/25(金) フロリダ・マイアミにて開催
※日本時間7/26(土) 8:00~Flograpplingにて配信