グアム観光局、マリアナスオープンに55万ドル投資へ ─ スポーツ観光強化へ「国際柔術の拠点化」を加速
グアム観光局、マリアナスオープンに55万ドル投資へ ─ スポーツ観光強化へ「国際柔術の拠点化」を加速
MARIANAS OPEN

グアム政府観光局(GVB)が、国際柔術大会「マリアナスオープン」に対して55万ドル(約8500万円)規模の支援を行うことが明らかになった。
大会を主催するマリアナススポーツ柔術連盟は、このパートナーシップがグアムを国際スポーツ観光の主要目的地として確立する重要な転機になると強調している。
■グアムの世界的認知向上につながる
同連盟代表スティーブ・シミズ氏は、プレスリリースで次のように述べている。
「このパートナーシップは、データに基づく戦略と地域連携により、グアムをスポーツ観光の主軸として強化するという共通の決意を反映しています」
シミズ氏はさらに、今回の投資によって期待される効果として以下を挙げている。
・地元柔術コミュニティの強化
・国際参加者の増加
・地元企業の支援と経済効果
・世界的な認知度の拡大
「2026年以降も、グアムの持続的成長と世界的なリーチ拡大につながる」と同氏は述べた。
■ソーシャルメディアで「月間400万ビュー」
大会はすでに強い発信力を得ており、2024年10月に開催された前回大会では、1,200人以上の選手・関係者が来島したと報告されている。大会関連コンテンツは、ソーシャルメディアで400万回以上の再生を記録し、グアムの国際的露出を大きく押し上げた。
広報担当者は次のようにコメントしている。
「大会の価値は経済効果を超えています。地元選手と国際的選手の交流を生み、競技水準を押し上げ、チャモロ文化を世界に伝える役割を果たしています」
■フィリピンからも高い支持「最も期待される柔術イベントのひとつ」
アジアスポーツ柔術連盟フィリピン支部のアルヴィン・リー会長は、フィリピン選手団の参加について次のように語った。
「100名以上の選手・保護者が渡航を調整し参加しました。マリアナスオープンは、すでにフィリピン柔術界で最も期待される大会の一つです。次回は優勝トロフィーを狙います」
■大会のルーツと今後の展開・ASJJF公認大会としてアジア各国でサーキット拡大
マリアナスオープンは2000年代初頭、スティーブ・シミズ氏とトン・バショー氏が「グアムで柔術の才能を育てる」という構想から始動。2007年に公式大会として発展し、現在はASJJF公認の国際選手権として昨年は日本・韓国・フィリピン・台湾でマリアナスプロをシリーズ展開している。
また2026年には、香港・サイパンで新たに大会を立ち上げ、さらに韓国での大会再開も予定されている。各大会では、文化大使として チャモロ文化の紹介、グアム旗の掲揚、賛歌演奏 なども実施された。
■柔術と観光が結びつく新モデル
グアムは、柔術を軸としたスポーツ観光戦略によって次の成果を狙う。
・地域経済の活性化
・国際的な観光ブランド強化
・文化的アイデンティティの発信
・太平洋地域の武道ハブ化
マリアナスオープンは、単なる柔術大会にとどまらず、グアムの未来を形作る地域ビジョンの中心的プロジェクトとなりつつあるのだ。
■2026年度のマリアナスシリーズ大会スケジュール
・コパ・デ・マリアナス(グアム) / 2026年1月(参加申し込み受付中)
・マリアナス・プロ名古屋(日本) / 2026年3月(参加申し込み受付中)
・マリアナス・プロマニラ(フィリピン) / 2026年4月(2日間トーナメント)
・マリアナス・プロ台北(台湾) / 2026年4月
・マリアナス・プロ韓国(ソウル) / 2026年6月
・マリアナス・プロ香港 / TBA
・マリアナス・プロサイパン / TBA
・マリアナスオープン(グアム) / 2026年10月(2日間)


