中山有加、IBJJFヨーロピアン制覇で黒帯初のビッグタイトル獲得「ここがゴールではなく、スタートライン」
中山有加、IBJJFヨーロピアン制覇で黒帯初のビッグタイトル獲得「ここがゴールではなく、スタートライン」
IBJJFヨーロピアン2026

ポルトガル・リスボンで開催された「IBJJFヨーロピアン2026」の女子マスター2黒帯オープンクラスで優勝を果たした中山有加(YAWARA)。
黒帯として初のビッグタイトルを手にし、個人としてだけでなくチームとしても充実した遠征となった。
今大会への挑戦理由、準備の過程、そして今後の目標まで、その胸中を語ってもらった。

――ヨーロピアン優勝おめでとうございます。いまの気持ちを聞かせてください。
中山:ありがとうございます。狙っていたタイトルだったので、率直にすごく嬉しいですし、ホッとした気持ちもあります。今回は日本から一緒に遠征したメンバー(なでしこクラスの仲間)が全員メダルを獲得できて、個人としてだけでなくチームとしても本当にハッピーな遠征になりました。試合会場でも常に仲間の存在を感じながら戦えたことが、結果につながったと思います。
――今大会に出場しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
中山:ヨーロピアンは、いつかは必ず出たいと思っていた大会でした。当初は(村田)良蔵先生も出場の準備をされていて、「一緒に出よう」と声をかけていただいたのが大きなきっかけです。私自身、子どもがいる中での海外遠征は簡単ではなく、一人ではなかなか決断できなかったと思います。ただ「行く」と決めたことで、周りのメンバーも一緒に来てくれて、自然とサポート体制が整いました。改めて、人に恵まれて競技ができていることを強く感じた遠征でした。
――大会やリスボンの街について、試合以外で印象に残ったことはありますか。
中山:リスボンはとても魅力的な街でした。歴史ある街並みには風情があり、歩いているだけでも気持ちが落ち着きました。物価も比較的安く、海鮮料理が本当に美味しくて、街全体もどこか洗練されていてオシャレな印象です。大会の規模も大きく、トップレベルの選手が集まる中で戦えたことは、とても良い刺激になりました。試合以外の時間も含めて、競技者としての視野が広がる経験でした。
――今回は本来の年齢カテゴリーでの出場でした。
中山:今回は「タイトルを取りに行く大会」だと位置づけていました。私はアダルトカテゴリーに挑戦して刺激をもらい成長する大会と、自分の今の力を本来のカテゴリーで証明し、結果としてタイトルを取りに行く大会は分けて考えています。もちろん、どちらも全力で勝ちを狙っていますが、自分の中での意味合いが少し違います。今回は「勝つこと」「結果を出すこと」にフォーカスして臨みました。
――大会に向けて、どのような準備をしてきましたか?
中山:まずはとにかくたくさん練習しました。質よりも量です。その中で出た課題をひたすら潰していきました。また相手の分析と対策を濱田先生と細かく行いました。特に階級の2回戦で当たった昨年のワールドマスター優勝者については、想定していた通りに相手の得意技にかかり……(笑)。
でも、冷静に対処して試合を進めることができました。ここでその日の流れを掴んだ、ターニングポイントになる試合だったと思います。それ以外にも、フィジカル面・メンタル面の準備もしっかり整えてきました。
――黒帯として初のビッグタイトル獲得となりました。率直な感想は?
中山:黒帯でタイトルを取ってこそ本物だと、ずっと感じていました。だからこそ、このタイミングで結果を出せたことは素直に嬉しいです。同時に、ここがゴールではなく、ようやくスタートラインに立てた感覚もあります。黒帯として、これからどんな姿勢で競技に向き合っていくのかを、改めて問われていると感じています。

――黒帯になってからは苦戦も続いていました。印象に残っている試合はありますか。
中山:黒帯になってからはアダルトカテゴリーにしか出ていないので、正直すべての試合が苦戦でした(笑)。その中でも、グアムで行われたマリアナスオープンでガブリエリ・ペッサーニャ選手、フェルナンダ・クリスト選手と戦えたことは特に印象に残っています。実力差があることは戦う前から分かっていましたが、その差や彼女たちの強さを実際に体感できたことは、私にとって大きな財産です。結果は負けでしたが、「まだまだ成長できる」「もっと強くなれる」とワクワクする気持ちが湧いてきました。
――次の大会出場予定があったら教えてください。
中山:3月14日に名古屋の愛知県武道館で開催される「マリアナスプロ名古屋」に出場予定です。その後も国内大会に出場しながら経験を積み、夏のワールドマスターでの優勝を大きな目標にしています。
――今年の目標を教えてください。
中山:黒帯として結果を出し続けること、そして世界大会で優勝することです。また、競技面だけでなく、自分の挑戦する姿を通して、柔術やスポーツの魅力を伝えていける存在でありたいと思っています。
――最後に、応援してくれている皆さんへメッセージをお願いします。
中山:いつも本当にたくさんの応援をありがとうございます。勝っている時も、苦しい時も、変わらず声をかけてくださる皆さんの存在が、私の大きな支えになっています。私はこれからも挑戦し続けます。結果だけでなく、その過程も含めて楽しんでもらえたら嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします。

