ONE日本大会目前!! 世界屈指の若き寝業師が日本上陸、柔術愛好家必見のMMAマッチ
ONE日本大会目前!! 世界屈指の若き寝業師が日本上陸、柔術愛好家必見のMMAマッチ
ONE 173

11月16日(日)13時から東京・有明アリーナでは「ONE 173: Superbon vs. Noiri」が開催される。今大会は、5大世界王座戦を含む17試合がラインナップされており、U-NEXTでPPVが行われる。
スーパーボン vs 野杁正明のフェザー級キックボクシング世界王座戦をメインに、若松佑弥 vs ジョシュア・パシオのフライ級MMA世界王座戦、武尊やロッタンの出場など見所溢れるONE日本大会だが、柔術(寝技)好きにとっての注目選手は、言わずもがなタイ・ルオトロだろう。タイは、今年10月、ONE本戦でアルゼンチンのニコラス・ヴィーニャに完勝した磯嶋祥蔵とのライト級MMAマッチに臨む。
9月、クリスチャン・リーの弟、エイドリアン・リーを相手にMMAデビュー戦を戦ったタイは22歳。柔術&グラップリング界の世界トップ選手の一人であり、日本の柔術愛好家にとっては、磯嶋よりも馴染みがあると言っても過言ではない。
ONEのグラップリングでは、ジョゼフ・チェン、ダンテ・レオンら強豪を相手に8連勝。MMAでの経験値こそ磯嶋に劣るものの、エイドリアン戦で見せた自分の腕を肘で組まないバックチョークや、世界に衝撃を与えたルオトロチンなど、ワンテンポ早いタイミングで極めにもってくるのが、彼の寝技の特長だ。通常考えられる極めのプロセス=「ポジショニング → 極めのセットアップ → 極め」の3つが同時に襲ってくる感覚と言えば伝わるだろうか。
ただし、打撃についてはまだまだ未知数だ。弟のケイド・ルオトロも、MMAでは敢えて打撃を多用している印象があった。それは実戦の場で自ら経験値を積み上げようと意識して戦っているようでもあり、逆を言えば、打撃で劣勢になった時、寝技にはない綻びが生じる可能性もあるのではないか。
一方、磯嶋に期待するのは、柔道ベースの重い腰と、攻めに転じた際の爆発力になる。前述した通り、スタンドでタイが劣勢になったとしても、そこから磯嶋に組み付いてマットに寝かすのは容易ではない。引いた状態で組みにいくようなら、投げのカウンターもあるだろう。
こんな見所を嘲笑うかのように、タイが長いリーチや常人離れした運動神経で磯嶋を翻弄してしまうのか。あるいは、3月の日本大会をケガで欠場した磯嶋が、その無念を今大会にぶつけるのか。
柔術愛好家も楽しめるMMAマッチ=タイ vs 磯嶋にぜひ注目して欲しい。

