平田孝士朗、アジア選手権準優勝 「試合がどうこうじゃなくて自分のレベルをアップするだけ」
平田孝士朗、アジア選手権準優勝 「試合がどうこうじゃなくて自分のレベルをアップするだけ」
IBJJF Asian Championship 2025

6月19日(木)~22日(日)まで、千葉ポートアリーナで開催されているIBJJFアジア選手権。大会三日目となる21日は、いよいよアダルト黒帯の試合がメインに行われた。
強豪海外勢の前に苦しい戦いが続く日本人選手たち。それでもこの日、平田孝士朗(チェックマット)は、黒帯ライト級でアリエル・タバク戦を含む3試合を勝ち上がり、決勝へ。
2023年のムンジアル世界王者、サムエル・ナガイ(チェックマット)とクローズアウトをして大会を終えている。世界のトップを目指して戦う平田にとっては、その実力を示す確実な一歩と言えるだろう。
サムエルと行動を共にすることで得られるものとは? 今度の試合予定は? 大会を終えた平田に話を訊くことができた。

――アジア選手権準優勝おめでとうございます。
平田:ありがとうございます。
――決勝戦は、サムエル・ナガイとクローズアウトでした。
平田:彼は世界チャンピオンで、高いレベルで戦ってて、ポイントが沢山あったほうが、いいトーナメントに出れるからシェアしてくれるだけでも有難いです。
――優勝を譲ってもらえるのではと期待していたところもあったと思いますが、それについてはどうですか?
平田:まあ(ちょっと間を置いて)大丈夫です。次の試合に向けて頑張るだけで、次の試合で勝てばポイントはまたもらえるし、自分が強くなればいいだけなんで。
――今回は準優勝ということで、(獲得ポイントで)ムンジアルは一歩届かなかったんですけど、ムンジアルに出るために他の大会に出場する予定はありますか?
平田:8月、アメリカのチケットを買ったから、ジャクソンのチェックマットで練習して、JIU-JITSU CONに出ます。
――今回はチェックマットの所属で出ましたが、どんな意図があったのでしょうか?
平田:IBJJFの登録がチェックマットでしたので。向こうに行った時にチェックマットで練習したり、試合に出たりしたいのでチェックマットで出ました。
――本大会は3試合やって、2回戦ではアリエル・タバクに勝ちました。この試合についてはどうでしたか?
平田:強いんですけど、普段強い人や重い人、イゴール(タナベ)とかみんな強い人とやってるし、僕は常にレベルアップを考えながら練習しているので自信あったし、サムエルも試合前に「大丈夫、勝てる」と気合いを注入してもらっていたんで絶対勝つって思って試合しました。
――大会前はサムエルとも一緒に時間を過ごしたと思いますが、どんなことをやってきたのでしょうか?
平田:練習で沢山ドリルしたり、アドバイスもらったりとか、テクニックを教えてもらったりとかもして本当に光栄でした。
――大会後、そのサムエルとセミナーをしますね。
平田:人もまあまあ来てて、いいセミナーになると思うし、ドリルとか一緒に受けてて一つ一つのレベルが自分と全然違うって感じたので来た方が絶対いいです。
――サムエルのテクニックはどんなところが優れているんでしょうか?
平田:全部がレベル高いです。スピードやアングル、タイミングとか技の速さ、キレ。「そこ持つんだ?」っていう気付きもあるし、「そうやって入っていくんだ?」っていうのもある。全てにおいてクオリティが高いです。
――その辺が重点的に学べると?
平田:パスの上手な選手なんで、そこも凄くいいと思います。
――では、今後の活動について教えてください。
平田:次はJIU-JITSU CONに出るのと、試合をアメリカでやります。去年のアジアで負けて、柔術のレベルアップのために指導もなくして、お金ももらえないんですけど沢山練習して本当に柔術のレベルアップだけを常に考えてやっていたんで、それを続けるか続けないかだけなんで。試合がどうこうじゃなくて自分のレベルをアップするだけです。
――去年のアジアは一回戦負けで、今年はクローズアウト。いい結果になったのではないでしょうか?
平田:この場所というか、アジア選手権というのが、本当に嫌いというか。(大会名を)聞いたら落ち込むくらい嫌だったんで、それが喜びに変わってホッとしています。
――今大会、日本勢が軒並み敗れる中で、決勝まで進み、クローズアウトをした平田選手。これからも頑張ってください。
平田:ありがとうございます。

・サムエル・ナガイ セミナー詳細はコチラから
・平田孝士朗 Instagram
平田孝士朗の苦悩や想いとは――?
