
9月3日(木)~6日(日)の4日間、東京・代々木第一体育館で開催された「SJJIFワールド2026」で見事3連覇を達成した髙田延彦。
その試合を間近で見守ったのが、普段から髙田の柔術指導を担当する後藤悠司コーチだ。
週2回を基本に、時には週3回の練習を重ねてきた髙田の姿を知る後藤コーチは、今回の戦いをどう見たのか。慎重な試合運びの背景、長年の格闘技経験から生まれるフィジカル、そして柔術に真摯に向き合う髙田の姿勢について語ってもらった。
――髙田延彦さんの柔術コーチを務めている後藤悠司さんですが、今回の試合を見て、どのように感じましたか?
後藤:いつも練習を見させてもらっている後藤です。今回の試合は、結果も良かったですよね。狙い通りに金メダルを獲ることができたので良かったと思います。内容も良かったと思います。
やっぱり普段の練習とは違って、試合ということもあって、いつもより少し動きが硬かったかなとは思いました。でも、普段練習している成果をしっかり試合で出してくださったと思います。
――現在、高田さんとはどのようなスケジュールで練習しているのでしょうか?
後藤:大体、週2回程度ですね。試合前の数カ月は週3回やった週もありましたが、平均すると週2回程度の練習をしています。
――練習での髙田さんは、どのような印象ですか?
後藤:まずフィジカルの面では、やっぱり常人とは一線を画すパワーとベースがありますよね。長年の格闘家人生で培ってきたものが、やっぱりあります。
精神的な面では、高田さんは50代で柔術を始められて、ヒクソン先生を師として仰いでいますよね。そういう姿勢もすごく謙虚で、尊敬する部分です。
技術に関しても、自分は20歳も後輩ですけど、いろいろ指導させていただいています。すごく真摯に、そして実直に柔術と向き合っているなと、いつも思っています。
――今回の髙田さんは、昨年の試合に比べて、やや慎重に試合を運んでいるように見えました。コーチの目からは、どのように感じましたか?
後藤:おっしゃる通りで、すごく慎重に試合を運ばれたなと思います。やっぱり、その辺が練習と違いますよね。
そのあたりも髙田さんはしっかり熟知されていて、「ここで負けるわけにはいかない」という思いがあったと思います。今回、結構かかっているものが大きかったと思うんですよね。
もう茶帯でヒクソン先生からストライプを4本もらっていますから。次にヒクソン先生のところへ行くときには、やっぱり大会での結果をしっかり持っていきたいという希望もあったと思います。
それに、髙田さんはネームバリューのある方ですから、そこで柔術の大会に出て、あっさり負けるというのは、やっぱり良くないというか。ご本人もそれは避けて通りたいところだと思いますし、周りもみんなそう思っていると思います。
そういうものを背負った戦い方だったのかなと思います。
――昨年は自ら引き込んだりして、試合の中でいろいろ試しているようなところもありました。一方、今回は行ける場面でもあえて行かず、ポジションをキープして無理をしない、という部分が見えました。今回は2年連続優勝、そしてSJJIFワールド3連覇がかかっていたことも関係していたのでしょうか?
後藤:そうですね。おっしゃる通りだと思います。
やっぱり今回は、堅く勝つという試合を展開したのかなと思います。
――髙田さんは2年前に紫帯でSJJIFワールドにデビューして、一本勝ちで優勝。昨年は2試合を戦って優勝。今年も2試合を戦って優勝。無敗で、まだ失点もありません。完璧な内容だったと思います。後藤コーチから見て、髙田さんの柔術はいかがでしょうか?
後藤:本当に素直に嬉しかったですし、髙田さんに心からお祝いの言葉をお送りしたいなというところです。
普段の練習から、失敗もしながら、それを成長につなげていくということをしっかりされてきています。なので、もう納得の優勝だったと思います。
3連覇ですからね。これから次にヒクソン先生に会うときには、何かがあるかもしれない、というところもちょっと感じています。
――そこも期待したいですね。
後藤:そうですね。そこも期待しつつ。でも、髙田さんは柔術をすごく楽しんで、大好きだと思いますので、これからも一緒にやっていきたいですし、またコーチをさせていただけたらと思っています。
――ありがとうございました。そして、髙田さん、優勝おめでとうございました。
後藤:ありがとうございます。関係者の皆様にも、いろいろとありがとうございます。