
「圧倒して勝ちたかった」――SJJIFワールドで3年連続の世界王者となった田中仁(BURST)。
ギ、ノーの両カテゴリーで全試合一本勝ちという圧巻の内容でWゴールドを達成した。
一方、本人は決勝での岩澤新との激闘をサドンデスの末に腕十字で下した試合を振り返り、「技術不足とパワー不足を痛感した」と語る。
MMAを本業とし、現在はまだアマチュアとしてプロを目指す田中に、3連覇を果たしたSJJIFワールドの舞台と、柔術からMMAへと続く今後の目標を聞いた。

――SJJIFワールド優勝、おめでとうございます。今の気持ちから教えてください。
田中:今年で3年連続の出場となり、3連覇することができました。Gi、No-Giの両方に出場したのですが、どちらも全試合一本勝ちで優勝することができて、とても嬉しいです。
――ギの決勝戦は、岩澤新選手との試合になりました。振り返っていかがでしたか?
田中:岩澤選手が強いということはもともと知っていましたし、勝ち上がってくるだろうと思っていました。実際にすごく強くて、試合中も「めちゃくちゃ強いな」と思いながら戦っていました。最後に勝ち切ることができてよかったです。
――サドンデスに入ってからも岩澤選手の怒涛の攻めをしのぎ、最後は腕十字で一本を奪うというドラマチックな試合になりました。ご自身ではどのように振り返っていますか?
田中:一本で勝てたことはとてもよかったと思います。ただ、やっぱり圧倒して勝ちたかったので、自分の技術不足やパワー不足を痛感しました。今回の試合で、自分の穴もまた見つかったので、そこを修正して、どんどん強くなっていきたいと思います。
――ご自身では課題を感じたということですが、客観的に見れば、ギ・ノーともに全試合一本勝ちでのダブルゴールドという、圧倒的な内容でした。その点についてはいかがですか?
田中:やっぱり、全試合一本勝ちで優勝できることは、なかなかないと思うので、そこは自分でもしっかり褒めていいかなと思います。
――そして、サドンデスの試合中には照明が落ち、ライブバンドの演奏が始まるというアクシデントもありました。
田中:ちょっとびっくりしました。そういう演出があることを知らなかったので、急に暗くなって、少しやりづらさもありましたけど、びっくりしたというのが一番大きかったです。
――音楽が始まったことで、セコンドの声も聞こえづらくなったと思います。そのあたりで心境の変化はありましたか?
田中:セコンドの声が、やっぱりあまり聞こえなかったですね。先生の声は大きいので聞こえるんですけど、ほかの音が大きくて聞こえませんでした。ちょっと心配というか、「もう聞こえないから、自分でどうにかするしかないな」という気持ちはありました。

試合の途中で急に照明が落ちて暗くなって中断となるアクシデントに見舞われつつも、集中力を失わずに勝利をつかんだ。
――今回、ギ&ノーギを全試合一本勝ちという圧倒的な内容で優勝しました。一方で、田中選手の主戦場はMMAです。MMAと柔術の練習は、どのような割合になっていますか?
田中:道場では柔術とMMA、どちらも同じくらい練習日があります。ただ、MMAを本業としてやっていきたいと思っているので、あまり比率というものは考えていません。どちらも誰よりもたくさん練習して、どちらも誰よりも強くなるという気持ちでやっているので、あまり比率は考えたことがないです。
――主軸をMMAに置きながら、柔術の専門家たちに挑んで、実際に勝ち切った。この経験は自信につながったのではないでしょうか。
田中:そうですね。今回、ギとノーギのどちらも全試合一本で優勝できたので、とても自信につながりました。強い選手と戦って、競り勝ったりすることは、自分の自信にもつながってくるので、今回の優勝はとても自信になりました。
――今回の優勝で、ひとつの頂点を極めたと思います。次の目標を教えてください。
田中:MMAはまだアマチュアなので、まずはプロになることが目標です。そこからまたどんどん勝ちを重ねていって、MMAでも頂点を取れるようになることが最終的な目標です。
――これからも柔術、MMAの両方での活躍を期待しています。ありがとうございました。
田中:ありがとうございました。

日本開催SJJIF最後のSJJIFワールドを最高の形で締めくくった田中。次なるステージはMMAでのプロデビューだ。