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鹿志村仁之介、黒帯デビューで準決勝進出「鈴木選手との試合で、柔術の難しさを改めて感じた」

MMAを主戦場とする鹿志村仁之介(IGLOO)が、JBJJF全日本選手権で黒帯として初めて柔術マッチに出場した。

エントリーしたのは黒帯フェザー級だ。色帯時代は1階級上のライト級に出ていたが、MMAを経てギ込み70kgのフェザーに出場を果たした。

黒帯デビュー戦の1回戦、続く2回戦を一本勝ちで突破すると、準決勝では大会4連覇を達成した鈴木和宏と対戦。

ここで4-4の同点からペナルティ差で惜しくも敗れたものの、随所で持ち味であるフィジカルの強さやかつての得意技だったラッソーガードなどを見せ、充実した試合内容を披露した。

久しぶりの柔術マッチを振り返りながら、鈴木戦で得た手応えや今後の柔術への挑戦について語った。

──改めて、入賞おめでとうございます。まずは今大会に出場しようと思ったきっかけから教えてください。

鹿志村:ありがとうございます。僕自身、今はMMAにトライしていて、柔術を代表して勝手にやっているようなところもあるんですけど、黒帯と言われている割には、まだ黒帯でのデビュー戦をしていなかったんです。どこかで機会がないかなと思っていたところ、ちょうどいいタイミングで全日本選手権があったので、エントリーして挑戦させてもらいました。久しぶりの柔術の試合だったので、やっぱりちょっと緊張して最初は硬かったんですけど、最終的に準決勝で鈴木選手に負けて、「やっぱり柔術って難しいな」と初心に戻されるような思いをしました。そういう意味でも、とてもいい一日でした。

──準決勝で敗れた鈴木選手は、今回のJBJJF全日本で4連覇を達成した強豪でした。実際に対戦してみて、どんな印象でしたか?

鹿志村:3連覇していることはもちろん知っていましたし、彼の試合も以前からずっと見させてもらっていました。だから、僕が正直どれだけやれるのかというのは、ずっと気になっていたんです。今回の試合で「戦えた」と言ったらおこがましいですけど、少しでもいい試合ができたと思いますし、欲を言えば「僕が勝てるんじゃないか」という場面も作れたと思います。また、そういう場面をさらに伸ばしつつ、今後も柔術にしっかりトライしていきたいと思います。

──鈴木選手との試合では、ラッソーガードなどギを使ったテクニックでの攻防も印象的でした。普段はどのような柔術の練習をしているのでしょうか?

鹿志村:実は普段、柔術はやっていないんです(苦笑)。ただ、今回試合が決まってから1~2週間くらいは、技を思い出すイメージで柔術の練習を多めに入れていました。ラッソーガードもなんとなく思い出しつつ、僕自身が好きなガードなので、今回はそれで戦っていこうと決めていました。少しでも鈴木選手のパスを防げたというのは自信にもなりましたし、今後につながるいい大会だったと思います。

──結果的には4-4の同点、ペナルティ差での敗戦となりました。鈴木選手との試合を終えて、どのような手応えがありましたか?

鹿志村:すごく手応えはありました。僕もMMA選手として今練習している中で、寝技でやっていることが柔術でも特に生きてくるな、という感覚がありました。また、そういう形でもみんなを盛り上げられたらいいなと思います。

──1回戦、2回戦はともに一本勝ちでした。久しぶりの柔術マッチで一本を取った感覚はいかがでしたか?

鹿志村:昔よく柔術に出ていた頃の試合をすごく思い出しました(笑)。一本を取った後に、「こんな景色だったな」みたいなことがすごく鮮明によみがえってきたんです。すごくいい一日でした。

──2回戦で極めたのがダースチョークでした。対戦相手の塚田選手に聞いたところ、最後に極め方をショートダースに変えたと話していました。そこにはやはり、細かな調整があったのでしょうか?

鹿志村:そうですね。よくそれに気づいたなって、いま思いました(笑)。まさしくその通りで、最初は深く入りすぎて入らなかった部分があったんです。そこで少し手前に引っ張って、ショートダースという形で決めさせてもらいました。いや、それに気づいているというのは、ちょっと今、僕の中でもびっくりしています(笑)。気づかれていたんですね。

──そういった細かい技術の攻防があるのも、柔術の特徴だと思います。今回、トータルで柔術の試合をやってみて、どのように感じましたか?

鹿志村:やっぱり10分でポイントがある中でも、僕は一本勝負だと思っているんです。どちらかが一本を取るまで、必死にポイントを気にせず攻めていくのが僕のスタイルなので、今後もこのスタイルを生かして、この柔術という舞台にまた戻ってきたいなと思います。

──ということは、これからも柔術の試合に出る機会がありそうですね。

鹿志村:はい、その通りです。

──ありがとうございました。これからも頑張ってください。

鹿志村:ありがとうございました。

黒帯デビュー戦の1回戦の相手は、宮田和幸のブレイブジムのインストラクター、伊勢谷岳広(パラエストラ)と対戦し、腕十字で一本勝ち。

2回戦はベテランの塚田市太郎(Spandau)との対戦になり、ダースチョークを極めて2試合連続の一本勝ちで準決勝進出。

準決勝では全日本3連覇中の鈴木和宏(トライフォース)を相手にラッソーガードを駆使して白熱した攻防を展開。

試合は4-4の同ポイントから膠着のペナルティで敗れたが、試合終了直後には笑顔がこぼれた。

黒帯デビュー戦で全日本3位入賞を果たした鹿志村。今後も柔術マッチに意欲的なのは嬉しい限りだ。