
紫帯時代から海外大会に積極的に参戦し、「ムンジアル制覇」を目標に掲げてきた嶋田裕太(アリアンシ)が、その夢の実現へ大きく前進した。
色帯時代は日本を拠点に活動していた嶋田だが、黒帯昇格後は師と仰ぐマルセロ・ガルシアのもとで柔術を学ぶためニューヨークへ移住。世界最高峰のレジェンドから直接指導を受けながら着実に力を蓄えていった。
コロナ禍で一時帰国を余儀なくされたものの、その後再び渡米。さらにマルセロがガン闘病に入ると、メインインストラクターのポール・シュライナーとともにジム運営を支え、師の留守を預かる重要な役割を担った。
その後、マルセロが療養のためハワイへ移住すると、嶋田もハワイへ渡り、常に師のそばで柔術を学び続けた。
この両者の強い師弟関係は広く知られている。
30代を迎えた現在、ニューヨーク、ハワイでの生活を経て日本への完全帰国も視野に入れ始めている嶋田だが、その節目ともいえる今大会で自身初となるムンジアル黒帯準決勝進出を果たした。
現地時間5月30日(土)、アメリカ・カリフォルニア州のLBSファイナンシャル・クレジット・ユニオン・ピラミッドにて、IBJJF主催「2026 WORLD」のアダルト黒帯カテゴリーが行われた。そのフェザーにエントリーした嶋田の初戦の相手は韓国を代表する黒帯選手のチョ・ジュンヨン。
今年のヨーロピアンで3位入賞を果たしている実力者だったが、嶋田は相手の持ち味である爆発力のある動きを冷静に封じ込み、2-0で勝利した。
続く2回戦では、ブラジレイロ王者ヘリソン・ガブリエルの実兄であるケリソン・ガブリエルと対戦、ここでも危なげなく試合を進め、4-0で勝利して準々決勝へ駒を進めた。
そして最終日進出を懸けた準々決勝ではイズマエル・サントスと対戦となった。
イズマエルは黒帯での主要タイトルこそないものの、茶帯時代にはパン選手権を制している実力者だ。
試合は開始直後にベリンボロからスイープを許し先行される展開となったが、嶋田は落ち着いて反撃。
スイープで追いつくと、その後はパスガードとマウントを決めて一気にリードを広げる。
終盤に2ポイントを返されたものの、9-4で激戦を制した。
この勝利により、嶋田は自身初となるムンジアル黒帯でのメダル獲得を確定させ、悲願だった世界大会の表彰台を手中に収めた。
この快進撃を支えたのは、セコンドについたマルセロ・ガルシアとポール・シュライナーの存在も大きかっただろう。
長年にわたり築き上げてきた師弟関係が、世界最高峰の舞台で実を結びつつある。
そして準決勝で待ち受けるのは、2024年ムンジアル王者のサムエル・ナガイ。
日系ブラジリアンであるサムエルは、日本在住時代に柔術を始めた経歴を持つ選手だ。
日本をルーツに持つ両者による世界最高峰の舞台での激突。
決勝進出を懸けたこの一戦は、今大会屈指の注目カードとなりそうだ。

チョ・ジュンヨンの瞬発力を活かした動きを封じて2-0で勝利して初戦を突破。

続く2回戦はケリソン・ガブリエルで、この難敵も4-0で撃破。

山場となったクォーターファイナルは先制を許しながらも後半に盛り返しての逆転勝ち。まさに豊富なキャリアを誇る嶋田ならではの試合運びだった。

見事に3試合を勝ち抜いて準決勝進出とメダル獲得を確定させた嶋田。自身のキャリアの集大成をこのムンジアルで存分に発揮している。

ムンジアル最終日の準決勝戦では世界王者の肩書を持つ日系ブラジリアン、サムエル・ナガイが相手。日本にルーツを持つ同士の対戦は必見だ。