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前澤智コラム「前”さわ”智です」第12回『カウントダウン』

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ゴールデンウィークを利用し、以前から懇意にしていただいている各ジムへセミナーに伺いました。

盛岡にて横田毅さんが会長を務める総合格闘技ジムDIARIO様、佐々木大成さんが代表のFLOW柔術様、そして地元八戸のパラエストラ八戸。

高校時代から社会人、そしてプロデビューし上京するまでの間、代表西塚丈人さんに総合格闘技とブラジリアン柔術をご指導いただいていました。

ただ、ゴールデンウィークということもあり、参加者は各ジム4名ほどと少人数でした。

その分、お一人おひとりに合わせた指導や質疑応答を丁寧に行うことができたと感じています。ご家族との時間などお忙しい中ご参加いただいた皆様には、心より感謝申し上げます。

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社会人になり葬儀社で働いていた頃、専務からリッツ・カールトンや星野リゾートの「おもてなし」の理念を学びました。その影響もあり、レッスン一回一回をとても大切にしています。

柔術・グラップリング・総合格闘技において、自分が大切にしていることを少しでも伝え、受け取ってもらえたら本望です。

今回のセミナーでは、柔術では引き込みとパス、グラップリングでは足関節、総合ではテイクダウンのタイミングとディフェンス後のエスケープをテーマに、

「自分の中で腑に落ちたこと」

「知っている技を発動しやすくするコツ」

を軸に構成しました。

「そっちに逃げていいんだ」

「そういう追い方があるんだ」

といった反応をいただき、自分も同じ発見をしたときのことを思い出し、とても嬉しく感じました。

自分が何かを身につける際は、以下の段階を意識しています。

①相手の抵抗がないゆっくりな状況(脳と身体への入力)

②スピードをあげる(脳を通さない出力の確認)

③抵抗されている中でスピードを上げる(出力の精度)

④スピードとパワーをあげてストレス状況が高い中理想通りの動きをやりきる(思考回路維持したまま力めるか)

⑤スパーでその場面をつくる(再現・実践)

この段階を一つずつクリアすることで、自分の中の「使える技」を増やしています。

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また、

A. 体格差があっても通用するか

B. コンディションが悪くてもやり切れるか

C. メンタルで崩れないか

この視点も常に意識しています。

「その日の100%を出す」という言葉がありますが、その通りだと思います。

同じことを繰り返すことから、違いを感じ取れるか。

うまくいかない原因がすべて自分にあるとは限りません。ただ、原因を探さず同じミスを繰り返すことは、自分の責任だと考えています。

多くのプロは、自分の上限を引き上げ続けることで、コンディションや相手に左右されずやり切る力を身につけ、それが自信と強さに繋がっているのではないでしょうか。

セミナーでは①~③を繰り返す形で、打ち込みの質を高める練習を中心に行いました。

足の踏ん張り方や腰の乗せ方といったボディコントロール、相手の持ち方や頭の位置による反応の予測、そしてリカバリープランの選択肢についてもお伝えしました。

また、①の段階で⑤の強度を出してしまう場面もあったため、「出力の使い分け」についても共有しました。

練習は必ずパートナーがいるものなので、お互いの出力ダイヤルを合わせることが重要だと思います。

地域や環境に関係なく、自分の手札を正確に把握し、今ある環境を最大限活かすことが大切です。

自分が変われば、相手も対応してくる。その積み重ねが、ジム全体のレベルアップに繋がると考えています。

今回セミナー開催にあたりご協力いただいた各ジムの代表の皆様、激励してくださった地域の皆様、そして久しぶりに再会できた友人たち、本当にありがとうございました。

あったかい言葉ばかりかけてもらい、嬉しかったです。

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次戦は5月17日の修斗、6月21日のADCCアジア予選に出場します。

その後の選手活動については、正直まだ何も決めていません。

もしかすると今回が最後の試合、最後のセミナーになるかもしれません。

選手でない自分に価値があるのか、まだ分かりません。

それでも、やり切ってきます。

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前澤智(まえさわ・とも)
リバーサルジム東京スタンドアウト所属