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【メディアディレクターコラム】第26回「試合後の握手拒否──スポーツマンシップとは」

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勝負が終わった瞬間、選手同士が交わす握手や抱擁。

それは単なる儀式的なものではなく、互いの健闘を称え合い、同じルールのもとで全力を尽くした者同士が結ぶ「和解のサイン」でもある。

終わったばかりのヨーロピアンで、試合後の選手が握手を拒否した場面がソーシャルメディアで取り上げられて大きな話題となり、賛否両論が沸き起こった。

勝者の差し出した手を敗者が無視した場面の動画の切り抜きが瞬時に拡散され、その多くが「スポーツマンシップの欠如」として批判に晒された。

また一方で「敗者の尊厳も尊重すべき」「まだ若いから仕方ない」「最後には握手をしているからいいではないか」などの肯定的な意見も見受けられた。

競技者やインストラクター、チームメイト、アソシエーションメンバー、観客、一般論、などなど、その発言者の立場から垣間見える感情なども考慮すると興味深いものがあるが、その大多数が否定的な意見で占められていた。

ここでは自分の個人的な意見を記させてもらいたい。

もちろんあの場面で握手を拒否した感情は理解できる。

大事な決勝戦で、両者とも全力を尽くした末に僅差の試合内容でのレフェリー判定負け。

積み重なった緊張と感情が、最後の数秒で噴出することは人間として自然でもある。

しかし、だからこそ「最後の所作」が問われるのがスポーツだ。

スポーツマンシップとは、単に礼儀正しく振る舞うことではない。

それは「結果を受け入れる勇気」であり、「相手の努力を認める覚悟」でもある。

勝った者には敬意を、負けた者には尊厳を与える。

それを象徴する行為が、試合後の握手だと思う。

この試合後の握手はルールでもなく義務でもなく、選手のモラルであり任意だ。

だが、それを拒むという選択には、必ず意味が生まれる。

その意味を対戦相手や観客たちはどう受け取るのか。

そこにこそ、この問題の本質がある。

勝負に感情はつきものだ。

しかし、感情を制御することもまた、競技者の技術の一部ではないだろうか。

スポーツマンシップとは、勝敗の外側にあるもう一つの勝負である。

賛否両論が沸き起こったからこそ、この試合後の握手の意味をいま一度、考え直してみて欲しいと思う。