
昨年は準優勝に終わったSJJIFワールドで、後藤拓磨(トライフォース蒲田)が悲願の優勝を果たした。
決勝では強豪のムリーロ・ソウザを相手に序盤で8点を奪われながらも粘り強く反撃し、最後は得意のマウントから勝利を手繰り寄せた。
仙台時代は三角絞めを主軸としていたが、上京してトライフォースで練習を重ねるなかで、トップ、ボトム、スタンディングと多方面の技術を習得。バックやマウントでのディフェンス力も向上し、戦い方の幅を大きく広げている。
昨年の悔しさを糧に世界タイトルを手にした後藤が、優勝までの3試合と自身の成長、そして次なる目標を語った。

――後藤拓磨選手、SJJIFワールド優勝おめでとうございます。
後藤:ありがとうございます。
――昨年は準優勝でしたが、今年はついに優勝という結果になりました。今の率直な気持ちは?
後藤:去年、ちょっと悔しい負け方(膠着のペナルティで敗退)をしたので、今回優勝という形で終われて本当に嬉しく思います。決勝では最初に8点を取られたところから逆転できたので、本当に嬉しかったです。これまでいろんな負けをたくさん経験してきましたけど、それが今回、気持ちを折らずに戦えたことにつながったのかなと思います。
――今回は3試合を勝ち抜いての優勝でした。決勝ではムリーロ・ソウザという強豪を破りましたが、3試合を振り返っていかがでしたか?
後藤:結構、1回戦からガチガチな状態でした。最近、IBJJFアジアやJBJJF全日本でなかなかいい結果を出せなかったこともあって、気持ちが固くなっていたんです。
でもトライフォースでやっていた練習を思い出して、しっかり自分の動きができたことが、1回戦の一本勝ちにつながったと思います。2回戦も外国の選手だったんですけど、力も強かったです。
ただ、諦めずに隙を見て2点を取れたのは良かったと思います。決勝はムリーロ選手が序盤からすごくアタックしてきたんですけど、そこはすごく粘り強く戦えたかなと思います。最後のマウントの取り方も、トライフォースでよく練習していたやり方だったので、それを試合で出せて本当に嬉しかったです。
――今回はミドル級でした。JBJJF全日本ではライト級から1階級上げましたが、どういった理由があったのでしょうか?
後藤:もともと体重が80kg近くあったので、ライト級とミドル級のどちらが自分に適しているのか、模索しながらやっていたところもありました。JBJJF全日本オープンではミドル級で優勝した経験もあったので、今回はSJJIFワールドをミドル級で出てみて、どうなるか試してみたいと思いました。前回のSJJIFワールドはライト級だったんですけど、今回はミドル級で試してみて、優勝できて良かったと思います。
――現在の体感としては、ライト級とミドル級のどちらが適正だと感じていますか?
後藤:ライト級は動きやすいですし、ミドル級はミドル級で、減量がない状態で戦えるのがすごくいいです。なので、今後もしばらくはライト級とミドル級の両方を試しながら、トーナメントで人数が多いほうに出ようと思っています。ライト級が多かったらライト級、ミドル級が多かったらミドル級、という考えでやっていこうと思います。
――ここ最近、上京してからかなり成績が上がってきた印象があります。トライフォースで練習するようになって、これまでとはどんなところが変わったのでしょうか?
後藤:仙台では自分で考えながらやっていた部分があって、三角絞めを武器にしていました。ただ、そのぶん弱い部分も結構明確に出ていたと思います。
トライフォースでは、早川(光由)先生のカリキュラムに沿って練習しています。自分自身がベーシッククラスを担当することもあるんですけど、トップやボトム、スタンディングなど、いろんな方面の技術を覚えて、それを会員さんたちに教えるということをずっと続けてきました。そうしているうちに、多方面の技術が身についてきました。特に自分の中で一番強くなったと感じるのは、バックやマウントでのディフェンス力ですね。
――東北時代は三角絞めを軸にしていたところから、環境が変わって、多方面でいろんな戦い方ができるようになったということですね。
後藤:そうですね。最近は、いろんな戦い方ができるようになったと感じています。今回の3試合でも、いろんな方面の技術を試すことができました。今まで仙台時代にはやらなかった、例えばギロチンだったり、スタンディングでもすぐに起き上がって、そこからすぐに座り込むというような、技の攻防の際の動きもできるようになりました。すごく手応えを感じています。
――そこには、トライフォースのカリキュラムが活きているということでしょうか?
後藤:間違いなくそうだと思います。自分が学ぶだけではなく、会員さん、始めたばかりの方にも、少しでもカリキュラムの良さを教えられるようになりたいと思っています。
――トライフォースに入ってからの伸び率はかなり高いように感じます。本人としても、成長の手応えはありますか?
後藤:すごく強い選手たちと練習できますし、鈴木和宏先生や、高本道場の高本裕和先生など、いろんな方と練習して、そういった選手たちに揉まれながら練習できているのは大きいと思います。何より、早川先生からの指示が的確で、そういった指示を守りながらやってきたことが今回の結果につながって、安定した強さを持てるようになったかなと思います。
――今回、ビッグタイトルを獲得しました。次の目標は?
後藤:来月のSJJJF全日本に出ようと思っています。まだエントリーはしていないんですけど、今回、トライフォースから会員さんが6~7名ほど出る予定なので、自分はセコンドをやりながら、会員さんたちに背中を見せたいと思っています。なので、自分もエントリーしたいと考えています。
――自分のチームを率いながら、自らも選手として戦っていくということですね。
後藤:はい。これからも頑張りたいと思います。
――今後のさらなる活躍を期待しています。ありがとうございました。
後藤:ありがとうございました。

昨年のSJJIFワールドでは決勝戦まで勝ち進むも、サドンデスで膠着のペナルティで敗北し準優勝に終わった。

今年は3試合を勝ち抜き、決勝戦ではムリーロ・ソウザに先制を許すも、持ち前の粘り強さでスイープからパス&マウントと繋げて9-2の逆転勝ち。ビッグタイトルを手にした。