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柔術は、もっとシンプルでいい。第1回「柔術は、もっとシンプルでいい。」 文=戸倉巌

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Jiu Jitsu NERD ユーザの皆さん、

はじめまして、戸倉と申します。

本業はデザイナーで、

40歳で柔術を始めました。

仕事や日常の合間に

道場に通う日々を続けてきました。

そして、

51歳で柔術の黒帯になりました。

もちろん嬉しかったです。

でも同時に、

自分が巻いて大丈夫なのだろうかと、

背筋が伸びる思いもありました。

そして、こんなことを

考えるようになりました。

「この先、どう続けていこう?」

体力も筋力も、必ず落ちていきます。

いつまでも激しい動きに

ついていけるとは思えない。

試合に挑んでいく気概もない……

もともと、

長く続けることが目標だったので、

これまでのように

仲間と楽しくできれば十分です。

それでも続けるからには、

黒帯として恥ずかしくないよう、

「柔術を深く理解したい」

と思うようになりました。

でも具体的に、

どうしていけばよいのかよく分からない。

それが大きな悩みでした。

そんなときに出会ったのが、

ヘンリー・エイキンスの柔術でした。

2023年9月、

ヘンリーのセミナーに参加しました。

ヒドゥン柔術。

衝撃的でした。

コンセプトがはっきりしていました。

視界が一気に「ぶわっ」と広がりました。

「あれ?

もしかして、これでいいんじゃない?」

そんなふうに思いました。

(悩み解消!)

派手な動きは一切ありませんでした。

てゆうか、びっくりするくらい地味。

次々に技を繰り出すわけでもない。

それなのに相手は動けなくなる。

力尽くで抑え込んでいる感じでもないし、

スピードで制しているわけでもない。

ただ相手だけが疲れていく……

見た目では、

何をやっているのかよく分からない。

でも、

複雑なことはしていないようで、

どうやらシンプルな感じ。

ヘンリーの説明を聞いていると

「そうだよな、そうなるよね〜」

と、難しいことではないのに、

知らなかったことばかり。

柔術の奥深さを目の当たりにして、

もっと知りたいと思いました。

それから私は、

ヒドゥン柔術を長く学んでいる

石井拓さんに教わるようになりました。

1から学び直そうと思ったので、

最初はけっこう戸惑いました。

「え? これで合ってる?」

2歩進んで3歩下がる、

そんな感じの繰り返し。

(3歩進んで2歩下がる、ではない 笑)

でもその中で、これまでとは違った

自分と相手をコントロールする感覚が

少しずつですが、見えてきました。

嬉しいことに、

身体への負担も減りました。

そして何より、

道場に行く意味が変わりました。

以前は、

いろんな技を試してみるけど、

結局、得意なカタチに戻ってしまう……

そんな感じでした。

今は違います。

自分の身体をどう使うのか。

どうすれば自分が崩されないのか。

相手とどうつながるのか。

そんなことを、

コッソリ確かめています。

まったく目立たない動きなので、

何かを試しているようには

見えないかもしれません。

そして、思うようになりました。

柔術は、もっとシンプルでいい。

自分の中には、

中途半端な技がいくつもあります。

ネット上には、

魅力的な技がたくさんあります♡

それゆえ、技の迷子に

なっていたのかなと思います。

それらをいったん置いといて、

整理して、シンプルにしてみたら、

柔術の違う側面が見えてきました。

このコラムでは、

私が石井拓さんから学んでいる柔術

(ラテンス柔術)を、

少しずつ紹介していこうと思います。

次回は、

柔術をシンプルにするのに大切な

根っこのような3つの考え方について

書いてみます。

書き手:戸倉 巌/1969年東京都出身。2009年5月、橋本欽也氏に誘われ、SMACK MMA STUDIO@MUSE(現MUSE柔術アカデミー)で柔術を始める。2010年9月、TRI-FORCE青山(現CARPE DIEM青山)に入会。2020年12月、石川祐樹氏より黒帯授与。2023年8月より石井拓氏に師事。2025年6月よりラテンス柔術のインストラクターとして時々活動。159㎝、60㎏。CARPE DIEM青山会員。 戸倉 Instagram

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ヘンリー・エイキンス氏と石井拓氏。ヒドゥン柔術キャンプ2024にて。

ヘンリー・エイキンス氏について
Henry Akins⚫ヒドゥン柔術主宰。1973年ベトナム出身。20歳の頃にヒクソン・グレイシー道場に入門し柔術を始める。2004年に米国人として3人目のヒクソンの黒帯となる。2005年から2008年までヒクソン道場のヘッドインストラクターを務める。2014年頃より「Hidden Jiu-Jitsu」として活動。日本では、2023年9月にセミナー(2日間)、2024年4月にはキャンプ(4日間)を開催。 Henry Akins’s Instagram

石井拓氏について
いしい•たく⚫ラテンス柔術主宰。1990年千葉県出身。20歳で単身ハワイへ渡り柔術を始める。AOJに2012年のオープン当初から2015年まで所属。2014年、紫帯でパンアメリカン選手権(アダルト•ガロ級)で優勝。メンデス兄弟より茶帯授与。2015年、茶帯で全米選手権(アダルト•ライトフェザー級)で優勝し選手生活に区切りをつけ帰国。同年、雑誌の取材でヘンリー・エイキンスに出会い、以後師事。2024年4月、アジア人初のヘンリーの黒帯となる。2025年7月より「LATENS JIU JITSU」として活動。 石井拓 Instagram ラテンス柔術 Instagram