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柔術は、もっとシンプルでいい。第1回「柔術は、もっとシンプルでいい。」 文=戸倉巌

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Jiu Jitsu NERD ユーザの皆さん、

はじめまして、戸倉と申します。

本業はデザイナーで、

40歳で柔術を始めました。

仕事や日常の合間に

道場に通う日々を続けてきました。

そして、

51歳で柔術の黒帯になりました。

*

もちろん嬉しかったです。

でも同時に、

自分が巻いて大丈夫なのだろうかと、

背筋が伸びる思いもありました。

そして、こんなことを

考えるようになりました。

「この先、どう続けていこう?」

体力も筋力も、必ず落ちていきます。

いつまでも激しい動きに

ついていけるとは思えない。

試合に挑んでいく気概もない……

もともと、

長く続けることが目標だったので、

これまでのように

仲間と楽しくできれば十分です。

それでも続けるからには、

黒帯として恥ずかしくないよう、

「柔術を深く理解したい」

と思うようになりました。

でも具体的に、

どうしていけばよいのかよく分からない。

それが大きな悩みでした。

そんなときに出会ったのが、

ヘンリー・エイキンスの柔術でした。

*

2023年9月、

ヘンリーのセミナーに参加しました。

ヒドゥン柔術。

衝撃的でした。

コンセプトがはっきりしていました。

視界が一気に「ぶわっ」と広がりました。

「あれ?

もしかして、これでいいんじゃない?」

そんなふうに思いました。

(悩み解消!)

派手な動きは一切ありませんでした。

てゆうか、びっくりするくらい地味。

次々に技を繰り出すわけでもない。

それなのに相手は動けなくなる。

力尽くで抑え込んでいる感じでもないし、

スピードで制しているわけでもない。

ただ相手だけが疲れていく……

見た目では、

何をやっているのかよく分からない。

でも、

複雑なことはしていないようで、

どうやらシンプルな感じ。

ヘンリーの説明を聞いていると

「そうだよな、そうなるよね〜」

と、難しいことではないのに、

知らなかったことばかり。

柔術の奥深さを目の当たりにして、

もっと知りたいと思いました。

*

それから私は、

ヒドゥン柔術を長く学んでいる

石井拓さんに教わるようになりました。

1から学び直そうと思ったので、

最初はけっこう戸惑いました。

「え? これで合ってる?」

2歩進んで3歩下がる、

そんな感じの繰り返し。

(3歩進んで2歩下がる、ではない 笑)

でもその中で、これまでとは違った

自分と相手をコントロールする感覚が

少しずつですが、見えてきました。

嬉しいことに、

身体への負担も減りました。

そして何より、

道場に行く意味が変わりました。

*

以前は、

いろんな技を試してみるけど、

結局、得意なカタチに戻ってしまう……

そんな感じでした。

今は違います。

自分の身体をどう使うのか。

どうすれば自分が崩されないのか。

相手とどうつながるのか。

そんなことを、

コッソリ確かめています。

まったく目立たない動きなので、

何かを試しているようには

見えないかもしれません。

そして、思うようになりました。

柔術は、もっとシンプルでいい。

*

自分の中には、

中途半端な技がいくつもあります。

ネット上には、

魅力的な技がたくさんあります♡

それゆえ、技の迷子に

なっていたのかなと思います。

それらをいったん置いといて、

整理して、シンプルにしてみたら、

柔術の違う側面が見えてきました。

*

このコラムでは、

私が石井拓さんから学んでいる柔術

(ラテンス柔術)を、

少しずつ紹介していこうと思います。

次回は、

柔術をシンプルにするのに大切な

根っこのような3つの考え方について

書いてみます。

書き手:戸倉 巌/1969年東京都出身。2009年5月、橋本欽也氏に誘われ、SMACK MMA STUDIO@MUSE(現MUSE柔術アカデミー)で柔術を始める。2010年9月、TRI-FORCE青山(現CARPE DIEM青山)に入会。2020年12月、石川祐樹氏より黒帯授与。2023年8月より石井拓氏に師事。2025年6月よりラテンス柔術のインストラクターとして時々活動。159㎝、60㎏。CARPE DIEM青山会員。 戸倉 Instagram

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ヘンリー・エイキンス氏と石井拓氏。ヒドゥン柔術キャンプ2024にて。

ヘンリー・エイキンス氏について
Henry Akins⚫ヒドゥン柔術主宰。1973年ベトナム出身。20歳の頃にヒクソン・グレイシー道場に入門し柔術を始める。2004年に米国人として3人目のヒクソンの黒帯となる。2005年から2008年までヒクソン道場のヘッドインストラクターを務める。2014年頃より「Hidden Jiu-Jitsu」として活動。日本では、2023年9月にセミナー(2日間)、2024年4月にはキャンプ(4日間)を開催。 Henry Akins’s Instagram

石井拓氏について
いしい•たく⚫ラテンス柔術主宰。1990年千葉県出身。20歳で単身ハワイへ渡り柔術を始める。AOJに2012年のオープン当初から2015年まで所属。2014年、紫帯でパンアメリカン選手権(アダルト•ガロ級)で優勝。メンデス兄弟より茶帯授与。2015年、茶帯で全米選手権(アダルト•ライトフェザー級)で優勝し選手生活に区切りをつけ帰国。同年、雑誌の取材でヘンリー・エイキンスに出会い、以後師事。2024年4月、アジア人初のヘンリーの黒帯となる。2025年7月より「LATENS JIU JITSU」として活動。 石井拓 Instagram ラテンス柔術 Instagram