
日本時間9月12日(土)、元プロレスラーで、総合格闘技のパイオニアとして知られる髙田延彦(髙田道場)が、ブラジリアン柔術のレジェンド、ヒクソン・グレイシーから黒帯を授与された。
1997年と1998年、PRIDEのリングで2度にわたってヒクソンと対戦し、いずれも一本負けを喫した髙田。その後、長い年月を経て再びヒクソンと向き合うことになり、今度は対戦相手ではなく、柔術の師と弟子という関係を築いてきた。
髙田は2024年1月、米国でヒクソンの指導を受けたことをきっかけに本格的に交流を深め、同年12月にはヒクソンから柔術の茶帯を授与された。さらに2025年12月には茶帯4本目のストライプを受け、黒帯目前の最終段階に到達していた。

先日、東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催された「SJJIFワールド2026」にも出場し、マスター61歳以上の茶帯カテゴリーで優勝。同大会3連覇を達成している。
大会後には、普段から髙田の柔術を指導する後藤悠司コーチも、週2回を基本に練習を続けてきたことを明かし、「50代で柔術を始められて、ヒクソン先生を師として仰いでいますよね。そういう姿勢もすごく謙虚」と、その取り組みを評価していた。
そして今回、ヒクソンから黒帯を授与されたことで、髙田の柔術家としての歩みは、新たな段階へと入ることになる。
かつて日本の総合格闘技界を代表してヒクソンと拳を交えた髙田。1997年の「PRIDE.1」では腕ひしぎ十字固めで一本負けを喫し、翌1998年の再戦でも、同じく腕ひしぎ十字固めで敗れている。
あれから約30年。髙田は現在、ヒクソンの技術を学びながら、柔術の大会にも継続的に出場している。
「かつて戦った相手」から「柔術の師」へ。
髙田延彦にとって、ヒクソン・グレイシーから授かった黒帯は、単なる昇格を意味するものではない。長い格闘技人生の中で、かつて敗れた相手と再び出会い、その技術と哲学を学び続けてきた歩みの、一つの到達点とも言えるだろう。
63歳でSJJIFワールド3連覇を達成した髙田。黒帯を締めた新たな姿で、次にどのような柔術を見せるのか。今後の活動にも注目が集まる。

(左から)ジェームス・ドリスキル氏、山田重孝氏、ヒクソン・グレイシー、ASJJF会長のエジソン・カゴハラ会長、髙田延彦